単行本
「たまら・び」№56から№78まで4年間連載した「新旧地形図に見る多摩の道」に新規書き下ろしを7篇加えた本ができました。
地形図や時刻表を眺めることを趣味としていた少年が、長じて綴った初めての本『地図の遊び方』が、けやき出版から誕生したのは1994年のことでした。それから21年の間、新旧地形図から垣間見える変化を切り口に多くの本を著してきました。本書は、けやき出版としては9冊目、他の出版社も含めると50冊目の単行本です。
多摩30市町村に暮らす人々をつなぐ道の昔と今――古代から現代まで、人々の暮らしと地域の発展のために必要不可欠な「道」。今も現役の古い道もあれば、時代の移り変わりとともにいつしか消えてしまった道もあります。それでも新旧地形図を見比べると、消えたはずの道の痕跡をたどることもできます。道の歴史をひもとくことはわが町の歴史を再確認することでもあると教えてくれる、地元で暮らしてきた著者ならではの「蓄積された多摩の知識」がちりばめられています。