自費出版
“各種の伝承史料や考古史料を尋ね歩いて解明した「伝承考古学」の第二弾!
日本書紀には、ある皇后の巻に『魏志倭人伝』が三度も引用されており、史家の中には、書紀がヒミコをその皇后と誤解したとする説をなす方もいる。が、それは書紀苦心の作為であることは、ヒミコに擬せられたその皇后の崩年を倭人伝のヒミコ没年と二十年ほども乖離させていることから明白である。
ヒミコの時代からわずか四、五百年、かつ倭人伝も手にしていた書紀編者がヒミコほどの重要な人物を書紀に描かぬはずはない。その一念で書紀を復読すると、そこにヒミコについての幾多のメッセージが埋め込まれていることに気付かされる。
本書はそのメッセージを読み解いて復元したヒミコの系譜とヒミコ前後の建国史を各種の伝承史料や考古史料を尋ね歩いて検証したものである。